心
狭いお部屋の住人は、
心が、ぎゅうぎゅう息ができず、
自然の中へ飛び出した。
🌷
どっしりと、そびえる大きな山には、
雪で倒れた老木があり
横には
根をはりだした若木が吹きすさぶ厳しい風雪に耐えていた。
🌷
懐かしく
心地よく
四角くなりそうだった心が
心がまん丸になり、
🌷
帰りには、
太陽が窓越しに「がんばれ、がんばれ」とささやきかけ
「もう、最後だね」という別れの時には、
あらんかぎりの力をふり絞り
力を与えていただき、
🌷
元の小さなお部屋は
みんなが「まっていたよ」と出迎え、
とても心地よい空間になっていた。
🌷