家に伝わる郷土料理から
その家に代々伝わる料理の味を多くはないが自分は知っている。
実家では、父方の祖母と暮らしていたが、
祖母が腕を振るうときには嫁いだときに持参してきた、
そば打ち時に使用する『のし棒』と『板』を持参したという長年の使い方からすり減っているのし棒は、
家族を一家団欒へ招いてきたのであろう。
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そのそば打ち「のし棒」は、息子である父は「うどん」つくりへと変わり
古道具屋から持参したうどんつくり器は、捏ねた小麦粉を入れると、
「ニョロニョロ」と店で売ってるようなうどんが出て、
子供達はうどん工場を訪ねたように、兄姉と自分と三人が横一列に並び目が点になるように集中していた。
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祖母から嫁いだ時代の背景は、
孫らにとっても血縁のある人からの歴史を学ぶ時間となり学校で学ぶよりも
あったかく知識として入り幼いながらも話す言葉から映像をつくり自分流に刻み込んできたように思えてくる。
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これは、どの家々でも未来の大人となる子供等にとっても、
家族を通した高齢者とのかかわりは将来へのたとえその時代はマイナスであったとしても
聞き手の孫らにとっては、日本の過去の暮らしを知るプラス要因となり、
そこから発展し戦争を知らない世代が間接的に戦争体験を聞きかじった高齢者から学ぶこととも成り得、
血縁からだからこその学ぶものは大きい。
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今では、日本で戦争があつたことさえも知らずに暮らしている若者や「他国の話し」と思わ
れる人が多いように思う。
父は、老いてからも満州へ行きたいと願っていたが、
そこには、戦友の亡骸を埋めて来た墓参に行きたいという願いがあったことを姉から聞かされた。
戦争の最中でも、人は人を尊重し戦友という人間愛が生まれることはすごいことであり、これは敵国である人々も
同様に同じ感情が湧き出ていたのだろうと推測する。
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今の時代を共に生きる真の戦友を得るならば、戦争の悲惨さ無く
この時代を生き切ることができるのかな?と深く学びをいただく。
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郷土料理から幅広く話が飛んだが、
明治時代の東北の話や、母方の方は岡山であるがそこに捨てがたいようで
岡山城に住んでいたという武士としての魂を忘れるなという「岡山城」の話が必ず母から伝えられてきていた。
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一般的な歴史の話は興味が無ければ入ることは難しいと感じるが、
そこに先祖というキーワードがピタリと止まり傾聴に入るのだろう。
一つの話を思い出したときには、掘り下げてみることで自分の過去、両親の過去、ご先祖の過去と多くの
歴史を得ることができることを有難く思う。